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「お金のためと割り切ってええやない」キャリア70年の精神科医が教える「なんのために働くのか」

2020年3月25日

  • 家族に仕事、人間関係など、人生にはさまざまな悩みがつきもの。精神科医として、70年近く働いてきた中村恒子さんの著書『うまいことやる習慣』(すばる舎)には、そんな悩みとの向き合い方や受け流し方のヒントが詰まっています。多くの人を勇気づけてきた言葉から厳選して、連載形式でお届けします。


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    精神科医の仕事をしていると、「なんのために働くのか」と悩んでいる人にしょっちゅう出会います。


    仕事の内容にやりがいがない、誰にも褒められない、人間関係がつらい、原因はそれぞれ。


    みなさんつらそうにされてます。


    でも、考えてみてほしいんです。


    そもそも、人はなんのために働くのでしょうか?


    「やりたいことを実現するため」やったり、「夢をかなえるため」やったりするかもしれません。


    それも、正解だとは思います。


    でもね、もっと根本的なことを言えば、生活をするため人は働くんです。


    それは、大昔から変わりません。


    自分を食べさせていくため、家族を食べさせていくために働く。


    それが仕事のいちばんの目的です。


    心身にハンディキャップのある人は別やけど、健康な人はみな自分を養っていく責任があるんです。


    自分自身を食べさせていくことができるようになって、己の足だけで社会に立てるようになって、はじめて「一人前の大人になったなあ」と認めてもらえる。


    だから、お金のために働くっていうのは、何も恥ずかしいことやない。


    あたりまえのこと。


    とっても立派なことやと思います。


    直接お金になってはいなくても、旦那さんや奥さんが働いているのをサポートして、家庭を守る。


    子どもや家族のめんどうを見る。


    それも大事なお仕事ですな。


    お金の額は関係ありません。


    自分や家族が生活できているんなら、それで十分。


    人はそうやって生きてきたんです。


    そもそも私が医者になったのも、「人を助けたい」なんてたいそうなもんではありません。


    「いろんな流れでたまたま」そうなっただけですわ。


    私は1945年6月、16歳のときに広島の尾道から大阪へ向かいました。

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